自毛植毛の効果は?体験して思うメリットとデメリット、植毛後の変化を時系列で紹介!

  • 自毛植毛は本当に効果があるのか?
  • 移植した髪はちゃんと生えてくるのか?
  • 失敗することはないのか?

そんな自毛植毛に対する不安や心配に対して、私自身の体験談を交えて、その効果のほどを赤裸々にまとめてみます。

あくまでも私といういち個人の体験談・感想ではありますが実際に自毛植毛を受けて感じたメリットやデメリットを紹介します。

太郎
まずは基礎的なことからおさらいです。知ってる!という方は「自毛植毛を受けて思うメリット」あたりから読んでみてください。

自毛植毛とは?

自毛植毛はDHT(ジヒドロテストステロン)の影響を受けにくく、AGAの症状が発症しづらい側頭部・後頭部の毛髪を移植する外科的治療です。移植された毛髪はもともとの性質を受け継ぎ、AGAの影響を受けないため、移植箇所で一生涯生え代わり続けます。
引用:https://www.ilandtower-cl.com/basis/hair-transplant/

簡単に言えば、自毛植毛とはAGA(男性型脱毛症)の影響を受けにくい後頭部~側頭部の頭髪を薄毛が気になる箇所へ再分配する移植技術ですね。手術時に切断した毛髪を除けば、基本的に術前と術後で髪の毛の総本数は変わらないということです。

もう少し詳しく

少し小難しい話になりますが……

AGA(男性型脱毛症)は男性ホルモン(テストステロン)が引き金となり起こる現象でテストステロン自体には体毛やヒゲなど毛を生やす作用がありますが前頭部と頭頂部にある5αリダクターゼと結びつくことでジヒドロテストステロン(DHT)に変化し、このDHTが男性ホルモンレセプターと結合することで毛髪の成長期を終わらせ、脱毛を促進させます。

しかし、自毛植毛により移植される後頭部と側頭部の毛乳頭にはこのDHTと反応する男性ホルモンレセプターがほとんど存在しないため、脱毛が起こりにくいわけです。

つまり、「前頭部と頭頂部」と「後頭部と側頭部」では元々髪の性質が異なるため、男性ホルモンの影響に違いがあり、DHTの影響を受けない後頭部と側頭部の毛髪を植え付けることで薄毛の悩みを半永久的に解決できるのが自毛植毛法です。

自毛植毛の効果は「ドナードミナント」に起因する

ここで気になるのが「移動させたはいいけど移動させた髪がAGAの影響を受けたらまた薄毛になるのではないのか?」という疑問だと思います。一時的に増えてもそれは悩みの解決には至りませんよね。

でも、ここは安心してください。この移動させた毛髪がAGAの影響を受けないこと(性質)こそが自毛植毛の効果であり、最大のメリットだからです。

後頭部から側頭部にかけての毛は薄毛を誘発する男性ホルモンの影響を受けにくく、ほぼ一生太い髪のまま生え続けます。そして、薄くなった生え際などにこの部分の毛髪組織を移植した場合、移植での環境に左右されず、後頭部と同じ髪が生えてきます。

将来的に薄毛が進行し、元々前頭部や頭頂部に生えていた髪がすべて抜け落ちても、後頭部に毛が生えている限りは植毛された毛も前頭部や頭頂部で生え続けます。

ちなみに自毛植毛のこうした特徴は「ドナードミナント(ドナードミナンス)」と呼ばれます。自毛植毛はこの「ドナードミナンス理論」を前提に行われる薄毛治療です。

ドナードミナンスとは?
毛髪は元々生えていた場所の性質を維持するという原理で科学的に証明されている理論です。「ドナー=提供者」「ドミナント=優勢」の意で、元あった毛髪(ドナー)の性質を優先する(ドミナント)ということです。

つまり、髪の毛1本1本が遺伝子情報を持っていて、男性ホルモンによる影響は移植先の頭皮ではなく毛髪ごとに決まっているということですね。

「植毛しても時間が経てば、また抜け落ちてしまうのでは?」と心配する方も多いと思いますが、その心配が無用なことは自毛植毛の70年以上にも渡る歴史や科学的根拠が証明しているわけですね。


自毛植毛により前頭部や頭頂部に移植した髪はAGAの影響を受けない後頭部や側頭部の髪の性質を受け継ぐので薄毛は進行しないということですね。そのため、一度移植した毛髪は生涯メンテナンスフリーだということです。

自毛植毛の知っておくべきリスク<副作用と注意点>

自毛植毛は外科的治療なので頭皮にパンチやメスなどを入れる必要がある方法です。手術自体のリスクとともに、痛みや傷痕なども考慮する必要があります。

ここからは効果やメリット・デメリットと一緒に必ず把握しておくべき自毛植毛のリスクや副作用など注意点をまとめておきます。

太郎
しっかりと情報を確認してまとめていますが最終的には施術を受ける植毛クリニックのカウンセリング時や医師との面談時にリスクや副作用については十分すぎるほど確認するようにしてくださいね。

自毛植毛の副作用

ショックロス

自毛植毛は「手術の影響による術後の脱毛症状」があり、これをショックロスと言います。ショックロスはあくまでも一時的な脱毛で、一度抜け落ちてもその後通常のヘアサイクルに戻り、抜けた毛髪は生えてきます。

ショックロスの度合いには個人差がありますが一般的に10~15%程度の脱毛が起こると言われており、施術後は一時的に髪の毛が薄くなる可能性があります。

ショックロスとは?

2015年11月20日

また、この自毛植毛のショックロスの予防やその他育毛に効果が期待できる方法として「低出力レーザー」が有効という文献を目にし、私は実際にこちらも使ってみました。

低出力レーザーの植毛・ショックロスへの効果と有効性

2015年12月3日

後頭部の傷跡

選択する施術方法にもよりますが、FUT法などのいわゆる切る自毛植毛は後頭部に一文字の傷跡が残ります。しかし、近年ではFUT法などの切る自毛植毛であってもトリコフィティック縫合法など傷跡を残さない縫合方法があり、それほど気にするところではなくなってきています。ただし、少なくとも後頭部に手を加えるという意味ではデメリットになると思います。

術後の感染症の恐れ

術後は頭皮に細菌が入ったり、○○することで一時的におでこや頭皮が腫れあがったり、最悪の場合、酷い感染症を伴う場合もあります。この感染症のリスクを理解しておくとともにクリニックからの注意点については正しく守る必要があります。

頭皮を清潔に保つことが重要で、この辺は術後の指示にもあると思うのでそれに従い、ちゃんと守ることが大切です。

一般的には感染症を起こす人は滅多にいないようですがあまりに不潔にしているとドナー部や縫合部、移植部位に洗浄や外科的処置が必要なほどの感染症が発生することもあるようです。
参照:術後の症状(5)感染症

自毛植毛を受ける上での注意点

既存の毛髪はメンテナンスが必要

移植毛(移植した毛髪)に関して言えばメンテナンスフリーの強い髪の毛が生え続けますが、移植に関係のない元から生えている毛髪(既存毛)は移植毛と違い、施術後であってもAGAの影響を受け続けます。移植毛はメンテナンスが必要ありませんが、既存毛はメンテナンスが必要です。

施術後一週間はバレやすい

自毛植毛は外科手術なので施術後は元の生活に戻るまでのダウンタイムが必要です。治癒にかかる時間自体は3~4日程度で1週間あれば元の生活に戻れますが、選択する施術方法によっては後頭部を広範囲に渡り刈り込むため、数週間から数ヶ月の間のバレ対策が必要になります。

自毛植毛をバレずに受けるには?

2016年1月13日

自毛植毛を受けて(体験して)思うメリット

メリットやデメリットは「何に対して」という部分が大切だと思います。

他の薄毛治療法(内服薬、発毛サロン、かつら・増毛、育毛剤)と比較したときに思うメリットをまとめてみます。あくまでも個人的に感じたメリットですが、実際に自毛植毛を体験して思う自毛植毛のメリットです。

  • 増える!目に見えて変化がわかる
  • メンテナンスフリーの髪が手に入る
  • 効果を実感できるまでの期間が早い
  • コンプレックスを根本から解消できる

増える!目に見えて変化がわかる

自毛植毛における最大のメリットはこれだと思っています。

「増える」という表現が正しいのかはわかりませんが(実際は移動しているだけなので全体での総量は変わらないため)、薄毛が気になる箇所に毛髪を植えることでその箇所の髪は増えます。植えた分だけ増えるので他の薄毛対策・治療法と比較しても目に見える変化が期待できます。

メンテナンスフリーの髪が手に入る

自毛植毛はAGAの影響を受けない後頭部や側頭部の毛髪を採取、移植するので生着後は植えた場所に関係なくAGAの影響を受けることはなく、生涯メンテナンスの必要がない太く力強い髪の毛が生え続けます。

効果を実感できるまでの期間が早い

生着した毛髪は高い確率で生えてくるので術後3ヶ月を過ぎた頃から「増える」を実感できます。一度抜け落ち、生えるまでの期間(3ヶ月前後)は我慢の時期になりますが他の薄毛対策と比べ、曖昧な変化ではなく、目に見えて変化がわかる方法なので効果の実感は早いと思います。

コンプレックスを根本から解消できる

細かいことを言えば色々ありますが、一言でまとめてしまえば「コンプレックスの解消」これに尽きます。

薄毛が進行すると周りにバレたくないがために、友達付き合いが疎遠になったり、雨や風を人並み以上に気にするようになります。何をするにも髪の毛が気になってしまったり、薄毛を隠したいがために常に帽子を被るようになったり、オシャレにも鈍感になっていくんですよね。

これは私自身がそうだったのですが、髪の毛が増えることで少なからず以前よりは堂々といられるようになりました。大袈裟ではなく薄毛に悩んでいた頃と比較すると人生が豊かになりました。

これは薄毛と言うコンプレックスが解消できたからだと感じています。もちろん薄毛対策や改善を行っている人はコンプレックスの解消を目的に行っていると思いますが、育毛剤などの薄毛治療は効果に個人差があって、効果の効きは非常に曖昧です。少なくとも私は維持(防御的な効果)はあっても増やす(攻撃的な効果)はないと感じています。

その点で施術をして生着すればほぼ確実に生える自毛植毛は効果をしっかりと感じられるのでコンプレックスの素早い解消に向いています。薄毛治療の最後の手段とも言われますが、そう言われる通り、明確な効果が得られる方法だと思います。

コンプレックスの解消がもたらすのは自信などで、恋人作りや遊びなどに積極的になれました。

自毛植毛を受けて(体験して)思うデメリット

  • 高額な医療費がかかる(保険が利かない)
  • 移植株数に限界がある
  • 外科手術という恐怖と術中術後の痛み
  • 生えてくるまでの期間のバレの心配
  • 本当に生えてくるのか?という不安

高額な医療費がかかる(保険が利かない)

自毛植毛は保険適用外治療なので保険は利かず、全額自費負担になります。高額な医療費は私たち患者にとっては大きな負担になるので気軽には手を出しにくい治療法と言えます。

移植株数に限界がある

自毛植毛は後頭部や側頭部の毛包を移植させる、いわば植え替え(移動)の施術です。移植元の毛髪がなくなれば施術は不可能となります。そのため、移植株数には限りがあり、通常約6,000株(約12,000本)程度と言われており、これが一般的な自毛植毛の限界値となります。

何度でもできる施術ではないというのは一つのデメリットと言えそうです。

今後はiPS細胞などによる毛包を作り出す再生医療が期待されています。

薄毛治療の最先端!iPS細胞による毛髪再生医療と自毛植毛の未来

2016年1月12日

外科手術という恐怖と術中術後の痛み

自毛植毛は外科手術です。外科手術なので当然頭皮に手を加えることになり、ある意味で後戻りのできない薄毛治療法でもあります。その点はよく理解して施術に臨む必要があります。

この「手術」という恐怖、そしてそこには「痛み」が伴います。痛みの感じ方は人それぞれですが正直術中は麻酔を使用するので痛いのは最初の麻酔の注射くらいでしたが術後はしばらくの間(1週間程度)軽い痛みが続く場合もあります。

クリニックから処方される痛み止めを服用し、痛みをしのぐ必要があります。また、FUE法よりもFUT法などの切る自毛植毛の方が術後の痛みは強いと言われています。

太郎
実際にクリニックにて両方を体験した方の声を目にしましたが比較すればFUTの方が痛いという声がありました。「痛み」に関しては個人差が大きいので一概には言えませんが。

生えてくるまでの期間はバレが心配

自毛植毛は比較的効果が現れるまでの時間が早い薄毛治療法だと思っていますが移植した毛髪が育つ(伸びる)までには通常の髪の毛が伸びるのと同じだけの時間が必要になります。

髪の毛が生え揃うまでの期間に植毛がバレてしまうのではないかという心配や不安はありました。

太郎
私は坊主で施術を受けたので移植箇所を隠す髪がなく、さらけ出した状態だったので余計に心配でした。なので自毛植毛は坊主で受けない方がおすすめです。

ただ、仮に坊主で受けたとしても少し髪が伸びれば増毛剤(ふりかけ)で薄い箇所はカバーできるのでおすすめです。

術後7週目:増毛剤(ふりかけ)で薄毛隠しできるかも!?

2015年8月23日

施術後の期間は増毛剤(ふりかけ)である程度しのげるので事前に用意しておくことをおすすめします!ほんと使えますよ。

本当に生えてくるのか?という不安

自毛植毛手術から1年以上が経過した今であれば、生えてくるから大丈夫と思えますが、施術後は本当に生えてくるのか?という漠然とした不安はありました。高いお金を払っているのもそうですし、発毛剤でも効果がなかった私にとっては最後の手段だったので。

ここは経過を見守ることしかできないので不安に感じやすい部分だと思います。

とにかく不安が尽きないということです。特に他の治療法と違い、外科手術なので。


太郎
デメリットに関しては効果以外のところに感じやすいかなと思います。

私が感じた効果を時系列で紹介

詳しくは「写真で振り返る自毛植毛の1年間!植毛手術の術後経過まとめ」でお伝えしていますが自毛植毛の効果を感じ始めた時期やその時々の状況や不安などの心境をまとめているので参考にしてみてください。

太郎
主に「写真で振り返る自毛植毛の1年間!植毛手術の術後経過まとめ」からの引用になるので詳細が知りたい場合は上のリンク先の記事を読んでみてください。
1ヶ月目
  • 1ヶ月では植毛をした範囲の周りに髪の毛がないと隠すことは難しい
  • まだ効果は実感できません
  • 一度移植毛が脱毛し始める
2ヶ月目
  • 術後から感じていた頭皮の張り(違和感)が消えた
  • ほとんど変化なし
  • 移植毛かわからないけどチクチクする生え始めの髪の毛が生え始める
  • 今が植毛後の毛髪量の底だと思う
  • 頭皮の赤みはわずかに残っているものの落ち着いてきた
3ヶ月目
  • 頭皮の赤みが消えた
  • 頭皮の張り(違和感)が完全にが消えた
  • 発毛を目視で確認
4ヶ月目
  • 発毛を広範囲で確認
  • 生えてきた髪が順調に成長中
  • 移植した髪の成長速度にムラを感じる
5ヶ月目
  • 発毛した髪は順調に成長中
  • 新規の発毛(移植毛の発毛)も少し落ち着いてきた印象
  • まだ生え揃っていないので髪型は少し決まりにくい
6ヶ月目(半年)
  • 髪は順調に伸び、薄毛がわからなくなってきた
  • 髪の毛を気にすることが少なくなってきた
  • 半年の時点では個人的な満足度は80%と言ったところ
7ヶ月目
  • 生え始めのチクチクする髪の毛が減り、発毛が落ち着いてきた
  • 元からある髪の毛はボチボチ抜けるので薄毛対策は必要
  • クリニックの半年検診で「経過は順調」のお墨付きをもらう
8ヶ月目
  • 先月以上にチクチクの勢いが収まる
  • そろそろ自毛植毛も最終段階かもしれない
  • 髪が伸びてきた分前髪のカール(癖)が気になる
9ヶ月目
  • 大きな変化なし
  • チクチクしていた髪の毛はなくなったので発毛は落ち着いた模様
10ヶ月目
  • 移植毛に変化なし
  • 今の状態が完成形だと思われます
  • 既存毛の抜け毛が気になる
11ヶ月目
  • 移植毛に変化なし
  • 薄毛の悩みはほぼほぼ解消された
  • 前髪のカールが強く少し気になる
1年
  • 変化なし

術後1年:自毛植毛手術の1年間を振り返って」でも書いていますが、自毛植毛の1年間を振り返ると、

  • 植毛がバレやすそうな最初の1~2週間
  • 本当に髪が生えてくるのか心配な2ヶ月間
  • 早ければ髪が生えだす2ヶ月半ば
  • 移植毛の発毛が終わった11ヶ月目

こんな具合です。

髪の毛の増減だけに絞ると

  • 移植毛が一旦抜け落ちる1~2ヶ月
  • 移植毛の発毛が始まる2~8ヶ月
  • 移植毛の発毛が落ち着く7ヶ月目
  • 11ヶ月目にはほぼ完成形

こんな具合です。

私は坊主で自毛植毛を受けたので髪が短かった頃の脱毛は気になりませんでしたがショックロスは術後直後~最長で4ヶ月程度続くと言われているので一時的に1~4ヶ月は既存毛も抜けやすい時期です。

前髪のカール(くせ)が気にならなくなったのは1年以上経過した後だったと思うので意外と長い間癖は残っていました。「クリニックの1年検診」でも医師から直接伺いましたが、カールは時間とともに収まっていくので安心していいのかもしれません。

自毛植毛の発毛効果が見られるのは私個人のケースとしては発毛を確認できたのは術後2ヶ月半ばでそこから発毛と成長によって量はグングン増え、11ヶ月頃に完成形に至りました。

半年を過ぎ、1年に向かう頃には薄毛の悩みはほとんど解消され、移植毛から既存毛の抜け毛へと悩みが変化していく感じでした。だからこそ個人的には自毛植毛は薄毛が進行する前の段階に戻す(戻れる)施術のようなイメージです。

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