FUEとは、「Follicular Unit Extraction(フォリキュラー・ユニット・エクストラクション)」の略称で、「Follicular Unit(毛包単位)」「Extraction(抜き取り・摘出)」という意味で、毛包をくり抜き移植する自毛植毛方法です。「切らない自毛植毛」の愛称でも親しまれている方法です。

株分けは毛包単位になるため、「FUT法」と同様毛包単位植毛の一つの方法です。

FUE法の最大の特徴

FUE法の最大の特徴は、メスを使わずに専用のチューブパンチ(直径1mm前後の吸引電動パンチ)を使用してグラフトを直接採取することにあります。

アルタス(自毛植毛ロボット)もFUE法に属しますが自動で無作為に採取するのではなく、医師の目視により質の良い毛髪を選んで採取してもらうことができるため、高い生着率と低い切断率、自然な仕上がりが期待できます。

FUT法などの様に頭皮にメスを入れないため、切開・縫合の必要がなく、大きな傷跡が残りません。痛みも比較的軽く、術後の傷の治りも早い特徴があります。

FUT法との違いは?
FUT法は後頭部の一部を長方形に切り取り、後で毛包単位に株分けを行います。FUE法は始めから毛包単位でくり抜くため、FUT法に必要な株の振り分け作業が不要になります。
参照:FUT法とは?

移植方法

ドナー採取 ⇒ 毛穴の作成 ⇒ 移植(3ステップ)

ドナー採取箇所の髪を短く刈り込み、植毛する本数(株数)の分だけ、一つずつ医師の手で毛包を採取していきます(刈り込まない刈らない自毛植毛もあります)。1000グラフト植毛するのであれば1000グラフト採取します。毛包単位でくり抜いていくため、株分けの必要はありません。頭皮にメスを入れないため、縫合の必要もありません。

ドナー採取後、移植部に医療機器で小さな穴(ホール)を作成し、ホール開けした個所に空気圧を利用して採取したドナーを植え付けていく自毛植毛方法です。

毛包を1つずつ採取し、植えこんでいくため、手術時間は他の方法に比べてかかる傾向があります。

メリット・デメリット

メリット デメリット
傷跡が残らない
自然な仕上がり
痛みが軽い
費用が高い
手術時間が長い

メリット

  1. 傷跡が残らない
  2. 自然な仕上がり
  3. 痛みが軽い

1.傷跡が残らない

FUE法はメスを使用しないため、頭皮の切開・縫合の必要がなく、傷跡が目立ちません。豆粒状の小さな手術痕はできますが、髪を1cm程度伸ばせば手術したことがわかりません。FUT法との最大の違いはこのドナー採取部の縫合がないため、傷跡が一切残らないことにあります。

2.自然な仕上がり

毛包単位で植え込むため、柔軟な調整が可能で自然で美しい仕上がりになります。

3.痛みが軽い

メスを使用しないため、皮膚の切開の必要がないため、痛みは最小限に抑えることができます。

デメリット

  1. 費用が高い
  2. 手術時間が長い

1.費用が高い

一つ一つのドナーを医師の目視の下採取していくため、手術時間は長くなる傾向があります。そのため、医師への負担も大きく、他の植毛法に比べて高額になる傾向があります。

2.手術時間が長い

1と同様に一つ一つの毛包を医師の手で採取するため、手術時間は長くなる傾向があります。そのため、大量の植毛(広範囲への植毛)に向いていないとも言われますが、現在は医療設備の充実、医師の技術力の向上などによりメガセッション(大量植毛)を行うこともできます。

メリット?デメリット?どっち?

以下はFUE法でよく言われるデメリットですが、今は技術の進歩や医師のスキル向上によりデメリットと言われるほどではなくなってきているものもあります。

1.広範囲の植毛に向いていない?

FUTと比べるとという話にはなりますが、時間と手間がかかるため、広範囲の植毛にはあまり向いていないと言われています。しかし、現在では医療技術の進歩や医師の植毛技術の向上により、1時間で1,500株(グラフト)の採取に成功するなどメガセッション(大量植毛)も可能になっており、スピード面においてもデメリットとは言えなくなりつつあります。

2.切断率が高い?

ドナー採取時に毛根が切断されてしまう確率が高く専門医でも毛根切断率が20~50%と書かれているのを見たことがありますが、これも間違った知識で、FUE法に慣れた医師であれば毛根切断率は2~3%程度で低い切断率のもと施術を受けられます。

FUE法の歴史

2002年、アメリカのNew Hair InstituteのWilliam R.Rassman博士が提唱した自毛植毛術でメスを使用しない画期的な自毛植毛法で話題となり広まりました。
自毛植毛の歴史と変遷